日々の様子

富田林市きらめき農業塾が開講しました

2021.08.07

富田林市きらめき農業塾、いよいよ開講しました…!

開講式の様子

天気にも恵まれた、8月7日土曜日。
17名の受講生と、たくさんの関係者、および報道陣に参加いただき、「富田林市きらめき農業塾」の第一期の開講式を執り行いました。

開講までの裏側

この塾は、「富田林市の農業を創造する会(以下、農創会)に所属する農家が中心となって2015年立ち上げました。
経営に関する勉強会に参加したり、販売に関する企画・勉強会などを共同で行いながら、富田林市の農業経営力の強化に取り組んできたグループです。
経営、販売に続くもう一つの柱として、このたび「人材育成・就農者サポート(=仲間づくり)」のための農業塾を立ち上げた、という経緯です。

以前にも、人材育成には取り組んできました。
2017-2018年に富田林市で実施した大阪府の事業「大阪府 新規就農『はじめの一歩』村(JAグループ大阪、大阪府の共催事業」では、2年間で30名強の新規就農希望者(まだ迷っている方を含む)を受け入れを行い、その時に、就農希望者との関わり方や、一般企業等で働く方々がどんな考え方、どんな興味を持っているかなどを知ることができました。私たちは農業技術・経営を教える側でしたが、この経験を通じて新たな学びも多く得ることができた2年間でした。

その後、2019-2020年は府の事業(「はじめの一歩」村)の会場が堺市に移ってしまったため、人材(就農者)育成の取り組みは一旦止まってしまっていましたが、もう一度、自分たちで農業を学ぶ場を作ろうと決め、再び準備を進めてきたのがこの事業です。

しかし、
・より多くの人に知ってもらう
・農のある豊かさに関心を持ってもらう
・そして実際に参加してもらう
ためには、様々な準備とお金が必要になります。

ホームページや資料を用意し、伝えたい内容を形にし、新聞やSNS等で発信しなくては伝わりません。
また、基礎を学ぶ一人ひとりの区画がある圃場を用意し、専任で指導する先生も立てる必要があります。農家の多くは代々「見て学べ」という世界で育てられた人が多いため、改めて人に伝えようとすると言葉が出てこなかったり、ひとによって表現が違ったり、さらには方法自体が違ったりすることがよくあります。

せっかく農家同士で協力して塾を立ち上げても、教える内容にばらつきがあっては受講生が困ります。なので、大阪府から表彰を受けた「農の匠」である、東幸一さんを指導者のトップに位置づけ、「この塾で判断が割れたときは東さんの指導内容を正とする」と明確に決めることにしました。

また、塾の運営においては、過去の「はじめの一歩」村の卒業生や、運営していた側の仲間に事務局として参画してもらうなど、仲間を集めて仕組みを整えながら「農家が受講生に指導する」以外に必要な部分も丁寧に準備を進めてきたつもりです。

運営資金の一部は、クラウドファンディングも活用しました。返礼品は富田林市名産の野菜や果物、農業体験などをご用意し、合計で150万円を超える支援を頂き、うち90万円ほどを、塾運営に活用させていただけることになりました。改めて、ご支援頂いた皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。

100名を超える皆様にご支援頂きました…!(涙)

一人の農家だけでは難しい取り組みも、多様な経験を持つ農家同士でチャレンジすることで、こんな経験が得られるし、たくさんの人に情報を届けられるのだと感じました。
農家だけでなく、今回参加してくださった受講生の皆さんとも、様々なことに挑戦しながら、たくさんの経験を得ていきたいなと思います。

そんなことを思い出しながら、代表者あいさつをしたであろう中筋さんは、言葉に詰まっていたような気がしました。

ともかく、ようやくスタートラインに立ちました。
これまでご支援頂いた皆様、開講式にご出席いただいた皆様に感謝には感謝の気持ちでいっぱいです。
これから来年7月末までの1年間が、受講生の皆さんや、富田林市に受け入れる農家にとっても学びの多いものになるよう、楽しみながら運営していきたいと思います

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